--スコープの業務内容を教えてください。 會田憲治氏(以下、敬称略):当社では、販売促進のためのプロモーションやマーケティングを中心とした総合的な広告業務を行っています。 主に、スーパーやコンビニエンスストア、百貨店、専門店といった小売業者様の店頭におけるセールスプロモーションの企画・実施を得意としていますが、最近では、メーカー様や流通業様からの依頼を受けたり、インターネットを活用したプロモーションのお手伝いをしたりする機会も増えています。
--販促活動などの広告業務を行っている貴社が、なぜ、建設業許可を取得することになったのでしょうか。 會田:建設業許可についてお話をする前に、小売業者様の市場環境について少しお話しさせてください。 --わかりました。 會田:現在、国内市場は人口が減少しているため縮小傾向にあります。たとえばスーパー業界を見ても、ここ数年、売り場の面積は増えているのですが、逆に坪効率は減少しています。 そのため、「どうすればモノが売れるのか」「どうやって集客すればいいのか」、どの小売業者様も悩んでいます。 --貴社の提案・実施するプロモーション活動は、これまで以上に重要なものになってきますね。 加藤博人氏(以下、敬称略):その通りです。しかし、当社が提案する集客のためのマーケティングや店頭におけるプロモーション活動の効果をより高めるためには、店舗全体の設計や改装をはじめとした店内外の装飾など販売環境づくりが必要となる場合もあります。 要するに、店舗のデザインもプロモーションの一部だと私たちは考えているのです。 會田:しかし、これまでは建設業許可を受けていなかったので、ちょっとした装飾や什器の開発などは手掛けることができても、相応な施工工事となると当社では請け負うことができませんでした。 そこで、当社でも建設業許可を受けることで、施工工事を請け負うことができる体制を整え、お客様の売り場をこれまで以上に活性化させる提案を一気通貫で実現したいと考えました。
--お客様からの要望もあったのでしょうか。 會田:建設業許可を取ってほしいというような直接的な要望は受けていません。 しかし、これまでのように縦割りの体制ではなく、プロモーション活動を一元的に任せていただいたり、逆に当社から提案できたりするようになれば、より強力なパートナーシップを築くことができるのではないかという話をしたことはあります。 今回、建設業許可を受けることになり、これまで以上にお客様への基本姿勢が前向きに見え、効率化やコストダウンはもちろん、プロモーションの統一感が向上するといった効果も見込めることなどから、好感触を得ています。
--施工工事などは専門的な業務なので、お客様としては専門業者に任せた方が安心なのではないでしょうか。 加藤:小売店の店頭プロモーション活動は、長くても3カ月、短ければ週単位で変わっていくものがほとんどです。 当社は、これまでそういった短期間だけ使用するような装飾や施工工事を主に手掛けてきましたので、スピーディかつ低コストで効果的なものを作るのが得意です。 一方、施工工事を専門で行っている会社では、使用期間が短くても、何年も使えるようなものをじっくりと作ってしまうことも多いようで、見栄えや機能は変わらないのに、コストやスピードが全然違うので驚かれることもあります。 もちろん、当社が長期間使用できるものを作れないというわけではありませんので、適材適所で柔軟に使い分けることができるというのが、当社の強みになると思います。
--それでは建設業許可の申請について、日本許認可センターに任せることになった経緯を教えてください。 會田:そもそも私自身も含め、一部の社員は、当社が建設業許可を受けていれば、もっと、効果的で、突っ込んだ提案ができるのでは、と考えていたようです。 一方、建設業許可の条件などを読んだだけでは、当社が建設業許可を受けることができるのか、どのくらいの手間が掛かるのか、わかりませんでした。 日本許認可センターに相談する前に、個人的な知り合いや当社で業務をお願いしている行政書士に、建設業許可について問い合わせたのですが、大変そうだというあいまいな情報しか得られませんでした。 加藤:そこで、挫折しかけたのですが、イベントの業務などでご一緒させていただくことの多い株式会社パワーアップ(以下、パワーアップ)様が建設業許可を受けたということを知り、すぐに、どうやって建設業許可を受けたのか教えてもらい、日本許認可センターを紹介していただきました。
--実際、日本許認可センターに相談してみて、建設業許可に関する疑問や不安は解消しましたか。 加藤:最初に、日本許認可センターの山内さんと打ち合わせをさせていただいたとき、これは行けると思いましたので、その場で許可の申請手続きをお願いすることにしました。 --それは、かなり思い切った決断ですね。 加藤:いいえ、そうでもありません。 山内さんは、ただ「大丈夫です」と言ったわけではなく、当社の現状やこれまでの事業活動を確認しながら、「この要件はこれでクリアできます」とか、「この要件を満たすためにはこういう作業が必要です」というように、具体的かつ論理的に説明してくれました。 パワーアップ様をはじめ、とても数多くの建設業許可申請の実績もあり、その場で判断できるだけの情報を十分に提供してくれましたので、判断を先送りする理由は何もありませんでした。
--申請を準備する過程で苦労されたことはありましたか。 加藤:何もありません。むしろ、日本許可センター以外のところに頼んでいたら、こんな短期間で申請の準備を進めることはできなかったのではないでしょうか。 --準備期間はどのくらい掛かりましたか。 加藤:当初の予定通り1カ月ぐらいです。山内さんのアドバイスが的確なので、非常にスムーズに準備作業ができました --具体的にはどんなアドバイスが的確だったのでしょうか。 加藤:たとえば、特定建設業の許可を受ける場合、会社の財産的基礎が安定していることを示さなければならないのですが、当社の財務情報は建設業許可の申請用に整理されているわけではないので、どのような情報を集めてくればいいのか、どんな形にして提出すればいいのかわかりませんでした。 そのようなときでも、明確に指示をしていただけましたので、作業担当者も戸惑うことなくスムーズに作業を進めることができたようです。
--当初から、特定建設業許可の取得を考えていたのですか。 會田:日本許認可センターに相談する前は、右も左もわからず、一般建設業許可をどのように取得すればいいのかもわかりませんでした。 しかし、相談した時点で、専任の技術者がいれば当社でも特定建設業許可を取得できるということがわかりましたので、体制を整え特定建設業許可の申請を行うことになりました。 --特定建設業許可を取得するメリットは何ですか。 會田:やはり、工事金額に関わらず元請けとして業務を請け負うことができることです。これまで、当社だけでは請け負うことができなかった規模の提案も積極的にできるようになりますので。
--最後に、日本許可センターへ今後の期待などあればお聞かせください。 加藤:山内さんはすごく実直な方で、直接お会いしたときはもちろんですが、メールなどでも懇切丁寧に教えていただけたので、とても助かりました。 今後も、いろいろと相談にのっていただければと思います。 會田:建設業許可のことをよくわからなかった私たちに、とてもわかりやすく説明していただけました。まさにプロの仕事です。 山内さんは、企業コンサルタントとしての潜在能力も非常に高いと思いますので、ぜひ、その方面でのご活躍も期待しています。
お忙しい中、有り難うございました。
※ スコープのWebサイト ※ 取材日時 2008年10月 ※ 取材制作:カスタマワイズ |
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