■ 日本許認可センター お客様に聞く - ワイズプロモーション様

ワイズプロモーション 取締役 大橋 浩治 氏に日本許認可センターに建設業許可の取得を依頼した経緯とその効果について詳しく聞きました。 |
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(ワイズプロモーションについて)
ワイズプロモーションは、広告制作、イベントの企画・制作から当日の実施まで、ワンストップでプロデュースする会社です。仕事は主に大手広告代理店から請け負っています。仕事の例は「展示会での企業ブース企画・制作」、「自治体のイベントの企画、制作」、「構築物の設営を伴う、駅ナカ広告・イベント」などがあります。設立2010年。社員数8名。
(※ この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています)
- 建設業許可を取ることにした理由は?
建設業許可を取らないと、仕事が広がらない、受注が増えていかないと思ったからです。
弊社の得意分野の一つに「構造物を使った大規模な立体広告やイベントの企画・制作」「ビッグサイトなど展示場で開かれる企業ブースの企画・制作」などがあります。こうした「物を建てる」ことが伴う仕事は、総額500万円を超える場合、建設業許可が必要です。
弊社は主に大手広告代理店から仕事を請け負っていますが、広告業界でも近年、コンプライアンス重視の機運が高まっており、安定して仕事を請け負うには建設業許可の取得が不可欠でした。
そんな問題意識を持っていたとき山内さんのホームページを見つけました。これが2015年のことです。きわめて専門性の高い、確かな内容のホームページで、また実際の実績も多い。よし、ここに頼もうと思いました。
そして2017年、経営年数5年以上という建設業許可の条件を満たしたタイミングで、満を持して、山内さんに依頼しました。そして書類を整え、山内さんを通じて都庁に建設業許可の申請を出しました。ただ、残念ながらこのときは、受理されませんでした。山内さんによれば、「今は時期が悪い。すぐ再申請したりせず、来年の春まで待ったほうがいい」とのことでした。

- 山内さんに質問です。なぜ「今は時期が悪い」と判断したのですか?
(山内):その時は「審査の傾向」と「広告イベント業界の都庁への心証」が、いずれもワイズプロモーションにとって「逆風の時期」だったからです。
まず「審査の傾向」について。建設業許可の審査官は、審査の基準を記した「手引き書」に従って審査します(この手引き書は一般にも公開されています)。しかし手引き書とはスポーツの試合のルールブックのようなものです。サッカーやラグビーでは、同じルールに従っていても、審判によりレッドカード、イエローカードの出し具合が異なります。そして同じことは建設業許可の審査でも起こります(すみません、これ以上細かいことはここでは言えません)。
当時の状況を考えた場合、ワイズさんがすぐ再申請しても、成功率は低いと思われました。ただ、その時点で、審査の傾向が変わるタイミングもハッキリ見えました。なので、その時期まで待つことを提案したのです。
- 「広告イベント業界の都庁への心証」とは具体的には?
(山内):簡単にいうと「広告イベント業界が『いいかげんな、怪しい業界』と思われていた」ということです。
近年、元請けの大手広告代理店が、下請けのイベント会社に対し「建設業許可を取得している会社に優先的に仕事を出す」と言うようになりました。すると何が起こるか。当然ながら下請けの中小イベント会社が、いっせいに建設許可を取るべく都庁に押しかけるわけです。そのときの申請の仕方、態度がまずかった。
一部の広告イベント会社では、見積もりや請求など各種書類が、非常に大ざっぱです。1000万円の仕事なのに、請求書が1枚で、中身は1行、「イベント企画・運営。1000万円」としか書いていなかったりする。そんな会社は、建設業許可の申請を、パスポートの申請程度にしか考えておらず、「申請すれば、認可もらえるんでしょ」という気分でいます。
そういう会社が、安易な請求書を4~5枚携えて、都庁に押し寄せる。それがどの会社もイベント会社ばかり。これでは都庁の心証が悪くなるのは当然です。
ワイズプロモーションさんは、そうした安易な会社とちがい、書類は非常にしっかりしていました。ただ、業界全体が色眼鏡で見られている状況はやはり不利です。
以上、2つの理由により「焦って再申請して、再拒絶されるよりも、翌年の『潮目が変わる時期』まで待ったほうがよい」と考えました。
- 再び大橋様に質問です。その後、どのように申請を進行させたのでしょうか。
(大橋様):山内先生には、今のお話のほか、もろもろの細かい事情を含めて、ていねいに説明していただけました。私たちとしても、ジタバタ動いて本業に時間がかけられなくなるのは困る。先生の指導に従い、申請を待つことにしました。
そして翌年、先生からGOがかかったタイミングで再申請しました。用意した書類内容は前とほぼ同じでしたが、今回はスムーズに許可を得ることができました。先生の説明通りでした。
許可が取れたときは本当に嬉しかった。先生の指導に従って良かったと思いました。それにしても長いおつきあいでした。最初にホームページを見たのが2015年、許可が下りたのが2019年、足かけ4年にわたるプロジェクトでしたが、先生には根気よく取り組んでいただき、責任感の強さを感じました。
- いま、建設業許可の取得を検討している企業に向けて、先行ユーザーとしてのアドバイスなどあればお聞かせください。
私たち規模の企業だと、つい費用を惜しんで、建設業許可を自分で取りたくなってしまう。その気持は分からなくもありません。しかし建設業許可は、「申請すれば取れる」という安易な話ではなく、自分でやるならよほどの労力を投入する覚悟がいります。個人的にはやはり専門家に頼む方が、手間も労力も最小限で済むと思います。
※ ワイズプロモーションのホームページ
※ 取材日時 2019年11月
※ 取材制作:カスタマワイズ
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